N-YAN 鉄旅&アジア旅

大阪在住の46歳が常識の限界に挑む(?)長期の旅に出たりします。

20190713大和三山と万葉の里をめぐる小ロケ

我が地元、大阪府柏原市から国道165号線を暫く行くと、ほどなく奈良県境を越えます。以前から自宅周辺はひどく辺鄙な場所だと思っていたのですが、古代大和王朝の中心地という観点から考えると、我が家などはまさに「王朝権力のど真ん中」と言えるくらいの要地にあることが再認識されます。・・・今は単なる奈良盆地の田舎なんですけどね。ww
そんな中、以前から存在が気になっていたJR桜井線の畝傍(うねび)駅を取材に行きました。すぐ目の前には橿原市役所、そして近鉄の大拠点大和八木駅があるにもかかわらず、いまにもSLが入ってきそうな雰囲気の駅なのです。「近鉄王国・奈良県」において、やられっぱなしだった国鉄の凋落を見るような思いがしますが、今となっては貴重な歴史の生き証人のような気がします。

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まさに「夏草や、兵(つはもの)どもが・・」という芭蕉さんの句がぴったり来るこの光景。小学校の頃に見た宮城県多賀城の史跡を思い起こさせます。

「藤原宮」と聞いて、どの時代の都かというのをびしっと言える人はかなりの日本史通です。ワタクシ自身、高校の専攻が世界史だったので、この辺の歴史には全く疎いのですが・・。

説明によれば持統天皇期前後に都が置かれた場所で、この後に都が奈良の平城京へと移ったみたいです。飛鳥時代奈良時代という日本の仏教史にとっては大変な激動の時代だったわけで、折から最近世界遺産に「百舌鳥・古市古墳群」が指定されたことから、今後は「奈良盆地南部が歴史マニアにはアツい!」と予言しておきましょう。

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小倉百人一首で誰もが知っている一首。「衣ほすてふ」を「ホステス」と読んできゃっきゃ言ってたなんてのは小学生男子あるあるでしょうかw。

この歌ですが、万葉集の原典は「春過ぎて 夏来たるらし 白妙の 衣ほしたり 天の香具山」とあり、我々のおなじみの「ホステス」さんは出てきませんw。どうやら後の世に平安っぽくアレンジされたのが「干すてふ」のようですが、万葉風というのはやはり荒削りというか、素朴な味わいがありますね~。

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大和三山の一つ畝傍(うねび)山の名を冠したJR畝傍駅ですが、いまだにSL時代かよっ?と言いたくなるような駅舎です。すぐ目の前の近鉄八木には特急や快速急行がバンバン走っているというのに・・。「関西は私鉄王国」というのがこれほどまでに如実に可視化されている例を私は知りません・・。